小数を含むかけ算を考えてみましょう。
例えば、”2.5 x 5″はどのようにして計算すれば良いでしょうか?
まず、”2.5″の小数点を右に1つずらして、”25″として扱います。
“2.5”を”25″として扱うのは、一時的に10を掛けたイメージですね。
そして、”25 x 5″の計算を行います。
25 x 5 = 125
“25 x 5″を計算した答えは”125″ですが、先ほど”2.5″の小数点を右にずらしてしまっています。
これでは、”2.5 x 5″の計算の答えとしては間違っています。
“2.5”から小数点を右に1つずらしたので、答えの”125″の小数点を左に1つ戻して答えは”12.5″となります。先ほど”2.5″に一時的に10を掛けたので、10を割った答えを戻したイメージですね。
このようにして、答えの”12.5″を求めることができました。
「一度小数点を計算しやすく右にずらして、答えが出た後に左に戻す」というイメージです。
算数はこのように、難しい問題を一度計算しやすくして、あとで元に戻してあげるとスムーズに計算できます。
では、”小数点 x 小数点”の計算ではどうなるでしょうか?
これも、それぞれの数字の小数点を一度右にずらして、小数点がない状態にしてから計算をします。
計算が終わった後、小数点を右にずらした分だけ左に戻します。
“3.21 x 7.2″の計算で考えてみましょう。
“3.21 x 7.2″を一旦、”321 x 72″として計算します。
3.21の小数点を右に2つずらします。(100を掛けたイメージ)。
そして、”7.2″の小数点を右に1つずらします(10を掛けたイメージ)。
“321 x 72″の答えは”23112″です。
計算前に”3.21″の小数点を2つ右にずらし(x100)、”7.2″の小数点を右に1つずらしました(x10)。
右にずらした分だけ、答えの小数点を左に戻します。
“3.21”で2つ、”7.2″で1つ、計算内で合計3つ右にずらしたので、答えの”23112″の小数点左に3つ戻します。(“x100″と”x10″で、”1000″を掛けた状態なので、答えを”1000″で割るイメージ)
計算した”23112″の小数点を左に3つ戻すと、答えは”23.112″となります。
(”23112″に小数点はないですが、”23112.0″のように考えると、”2″の右に小数点が隠れているイメージ)
上記の流れで考えると、小数点の筆算で、なぜ答えの小数点を左にずらしていくのかがわかります。
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