算数では、かけ算や割り算の中に”0″が登場すると、答えは必ず”0″になります。
なぜでしょう?
文章にして考えてみましょう。
えんぴつが1本10円で売られています。
これを5本買います。合計額はいくらになるか。計算式は以下のとおりとなります。
10 x 5 = 50
答えは50円。
それでは、”ご自由にどうぞ”と書かれたメッセージが書かれた箱の中に、ポケットティッシュがたくさん入っているとします。
これを10個ほど頂いて帰ります。
いくら払えば良いでしょう?
計算式にすると、以下の通りです。
0 x 10 = 0
当然答えは0円。
タダでもらえるものをいくら持って帰っても答えはただです。
逆に個数の方を”0″にして考えてみましょう。
先ほどの1本10円のえんぴつを0本買うことにします。0本買うというのは、買わないということ。
10 x 0 = 0
答えは0円です。
かけ算の式がどんなに長く、複雑になっても”0″をかけると答えは”0″です。
割り算ではどうでしょう?
りんごが10個あります。5人で分けます。1人2個ずつもらえます。
10 ÷ 5 = 2
では、0個のりんごを5人で分けます。
0個、つまりりんごがないのです!
ないものは分けられません。
0 ÷ 5 = 0
割る数が5人でも100人でもないものは分けられないので、0個を割る答えは常に0です。
逆に”0″で割るとどうなるでしょう?
算数・数学の世界では、数字を”0″で割ってはいけないことになっています。
“5 x 0 = ●”、この式を掛け算に変えると”0 x ● = 5″という式ができます。
“0に何を掛けても答えは0″は先ほど証明しました。
つまり、”0 x ● = 5″は成立しません。
この式が成立しない以上、”5 x 0 = ●”も成立しないのです。
成立しない式となるので、数字を0で割ってはいけないのです。
コメント