農耕の始まり、国家の誕生

歴史

今から約1万年前、氷期と言われる寒い時代が終わりました(参照「詳説 世界史B」(山河出版社)。
自然環境が大きく変わり、人類の生活も変化していきます。

農耕・牧畜のはじまり

約9000年前、西アジアで栽培と牧畜が始まりました。
農耕牧畜生活が始まると、それまでの狩猟採集生活とは環境がガラリと変わります。
狩猟・採集の”獲得経済”から農耕・牧畜の”生産経済”への移行です。

石器の使用開始

この食料調達方法の変化が、人類が文明化する道を開きます。

農耕・牧畜のはじまりにより、人類は以前に比べて食料を安定的に入手可能となりました。
また、狩猟・採集時代は移動生活を余儀なくされましたが、定住生活が可能となりました。

一つのところに定住するということは、集落ができるということです。
集落に住むようになった人類は、織物や土器をつくります。
磨製石器と呼ばれる、石斧や石臼も使用するようになりました。これを”新石器時代”と言います。
定住を始めたことが、こういった重いものを保持するようになった理由の一つかな?
引っ越しが続く移動生活だと、持ち物を減らすミニマリスト的発想になりそう!

灌漑農業で国家が誕生!?

初期の農耕は「雨水のみ!肥料なし!」という状態だったらしく、収穫量も少なく耕作地も移動していたそうです。(集落単位でのお引っ越し?)
そしてメソポタミアで灌漑農業が始まると、食料生産が発達!さらに多くの人口を養えるようになりました。

人口が増加し、多数の人間を治めることが可能となった結果、「国家」というしくみが誕生します。

こうした文明は、最初は大河流域に誕生していきます。
下記4つの大河流域に、独自の文明が誕生します。

  • ナイル川
  • ティグリス川・ユーフラテス川
  • インダス川
  • 黄河・長江

人類の生活の都市化から”歴史時代”へ

これらの文明に、ある程度人口が集まった集落(=都市)が生まれると、そこが宗教や交易の中心地となります。
そして、人類の生活が都市化するとやがて階級差が生じ、「支配するもの」と「支配されるもの」に二極化していきます。貧富の格差は文明のさが

都市化した人類は、金属器をつくり、武器や工具に用いるようになります。
そして記録に残すために文字がつくられ、ここから人類史は”歴史時代”に突入していきます。

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